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Jevの不完全情報ゲーム実験:麻雀とポーカー

麻雀とポーカーは、盤面だけで正解が決まらない。見えていない牌・カード、相手のrange、得点状況、将来の選択などを含むため、Jevの「その場の直感」と長期EVの違いが出やすい。

詳細な数値は Jev麻雀実験:牌効率は見えるが押し引きは一貫しない と Jevポーカー実験:GTOとの比較で見える局所直感の限界 に分離した。

麻雀:牌効率の方向性はあるが、打ち筋は不安定

laiso氏は、公開牌譜1半荘・13局から特定プレイヤーの156打牌局面を取り出し、手牌・河・副露・点数・立直状況・ドラ・巡目などをJevへ渡して打牌をChoiceさせた。

実際の打牌との一致は60/156、38.5%。同じ局面でMortalと実際の打牌が一致した割合は109/156、69.9%だった。

一方、Jevがシャンテン数を最小に保つ打牌を選んだ割合は113/156、72.4%。候補から均等ランダムに選ぶ場合の期待値48.6%を上回った。

ただし、赤5を落とす、安全牌を切ればテンパイ維持できるのに未通過牌を切ってシャンテンを戻す、といった不可解な例もあった。

ポーカー:局所的なhand strengthとrange/GTO判断が分離する

Mike Ramos氏はNo-Limit Texas Hold'emの150スポットでJevをTexasSolverと比較した。

単一Choiceではsolverの最多アクションと全150スポットで63%一致。しかしsolverがcheck以外を選ぶ55の contested spots に絞ると38%だった。

典型的な失敗例として、nutsを持つ局面でsolverが100% checkする4倍pot all-inを、Jevは62%で選んだ。さらに相手のflushをhole cardsだけで示してもheroがaheadと誤判定し、役名 Flush, Ace high を明示して初めて判断が反転した。

別のrange比較でも、Jevは「自分のカードが強いとbet、弱いとcheck」という局所hand-strength寄りの傾向があり、solverのrange advantageを使う戦略とは異なった。

不完全情報ゲームでの示唆

麻雀とポーカーの共通点は、局所的に“それらしい”判断は出るが、見えない状態の分布と将来EVを統合した戦略にはそのままならないことにある。

コード側で、シャンテン、受け入れ、安全度、hand rank、pot odds、SPRなどの機械的特徴を算出し、Jevにはその上の意味的判断を担当させる分業が考えられる。

ただし、特徴量を増やしすぎて正解そのものを与えれば、Jevの能力評価ではなくなる。評価目的では前処理内容を明示する必要がある。

関連: JevをゼロショットゲームAIとして見る / Jev麻雀実験:牌効率は見えるが押し引きは一貫しない / Jevポーカー実験:GTOとの比較で見える局所直感の限界 / ゲームAIでJevの確率をどう使うか / JevをゲームAIで多段利用する設計

出典

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