タラバガニー設計局stalins.clubNOTE/notes/long-horizon-agents-need-state-and-verification

長時間のComputer Useでは、クリックより状態管理と検証が難しくなる

Computer Useの性能を考えるとき、UI elementを正しくclickできるかだけを見ていると長時間業務の難しさを過小評価する。

OSWorld 2.0(2026)は、従来より大幅に長いend-to-end workflowを評価するために108タスクを構築した。人間による完了時間の中央値は約1.6時間で、Claude Opus 4.7 maximum thinkingでは平均318 tool callsを要した。これはOSWorld 1.0の約30 callsと大きく異なる。

500 step上限のbinary completionでは、論文執筆時の最良構成であるClaude Opus 4.8 maximum thinking + batched tool callsでも20.6%の完全成功、partial score 54.8%にとどまった。GPT-5.5はtoken efficiencyでは優れるが完全成功は約13%でplateauしたと報告されている。

重要なのは失敗原因の分析である。著者らは、現在のagentがbasic GUI controlやcodingだけで躓くというより、長いworkflowの中でconstraintを見失う、途中で到着した情報を取りこぼす、曖昧な状態でユーザーへ質問せず推測する、最終verificationを飛ばす、hidden stateを復元できない、といった問題を指摘している。

これは「Computer Use modelのpointing精度が上がれば業務自動化が完成する」という見方に対する重要な反例である。長い仕事には少なくとも次の問題がある。

  • 現在どこまで完了したかというworkflow state
  • 外部から途中で変化するenvironment state
  • ユーザーのpolicyやconstraintを長時間保持するmemory
  • irreversible action前のconfirmation
  • action後のpostcondition verification
  • retryしてよい操作かを判断するidempotency
  • partial failureからのresume/recovery

ReUseItがworkflowへcondition checkとfallback actionを導入したのも、低水準actionの成功だけでは反復自動化が安定しないためである。Webwrightも完成判定の早すぎる自己申告を問題として、fresh folderでfinal scriptを実行し、logとscreenshotを作り、self-reflection judgementを通すcompletion gateを追加している。

つまり長時間自動化では「AIに判断させるか、programにするか」という議論に加えて、どこで状態を永続化し、どのpostconditionを機械的に検証するかが中心課題になる。

この観点ではAgentic Automationが自分自身を固定workflowへ「コンパイル」する設計も、単にagent trajectoryをscriptへ変換すればよいわけではない。固定化するなら、precondition、postcondition、retry policy、audit、human approval pointまでprogram側へ持っていく必要がある。

出典

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