Agentの実行履歴から再利用可能なworkflowを抽出する
Browser Agentの失敗を「モデルがまだ弱い」で片付けず、過去の実行からprocedureを抽出して次回へ持ち越す研究がある。これはBrowser Agentは「その場限りの手順」を生成しているの一回性を弱める方向である。
Agent Workflow Memory(AWM, 2024)は、過去の経験から繰り返し現れるroutineをworkflowとして誘導し、以後のagent generationへ選択的に挿入する。workflowはexample固有の値を抽象化した共通subroutineであり、offlineでもonlineでも学習できる。論文ではMind2WebとWebArenaでbaselineに対して相対成功率24.6%、51.1%の改善を報告し、WebArenaでは成功タスクのstep数も減少した。
AutoFlow(2024)は別の角度から、agentを安定して動かすために人間がworkflowを手設計する負担を問題視し、自然言語programとしてworkflowそのものを自動生成・反復最適化する。ここではworkflowは「LLMが解釈する中間表現」であり、通常のソースコードとは異なる。
ReUseIt(2025)はweb automationの反復実行に焦点を当て、successful/failed attemptを複数集め、それらからmain action、condition check、fallback actionを含むworkflowを合成する。重要なのは成功traceだけでなく失敗traceも利用する点で、どの状態を確認すべきか、期待状態でなければどうrecoverするかをworkflowへ埋め込む。15タスクの評価では、reusable workflowなしの24.2%から70.1%へ成功率を改善した。
この系列では、LLMをruntimeから完全には排除していない。保存されるのは多くの場合、自然言語、pseudo-code、guard付きworkflowなどであり、次回のagentがそれを参照しながら現在状態に適応してactionを決める。そのため、固定scriptより柔軟だが、実行時推論の確率性やコストは残る。
一方、workflowを記憶することで、毎回ゼロからprocedureを再発見する必要はなくなる。これは「agent memory」を単なる会話履歴ではなく、過去の探索から得た実行知識のcacheとして見る考え方でもある。
ここからさらに一段進めると、workflowをLLMが読むのではなく、直接実行可能なcodeへ変換するWebwrightはBrowser Agentの成果物を「セッション」から「コード」へ移したがある。両者は連続した設計空間にある。
- trajectoryのみ保持する
- trajectoryから自然言語workflowを抽出する
- guard付きworkflowを抽出する
- parameterized script/functionへcompileする
どこまで固定化するかによって、柔軟性・監査可能性・実行コスト・修復容易性のトレードオフが変わる。
出典
- Zora Zhiruo Wang et al., “Agent Workflow Memory”, 2024: https://arxiv.org/abs/2409.07429
- Zelong Li et al., “AutoFlow: Automated Workflow Generation for Large Language Model Agents”, 2024: https://arxiv.org/abs/2407.12821
- Yimeng Liu et al., “ReUseIt: Synthesizing Reusable AI Agent Workflows for Web Automation”, 2025: https://arxiv.org/abs/2510.14308