CH32X035は低価格MCUにUSBとUSB PDを同居させる意味が大きい
CH32を理解するためのノート群 のUSB/Type-C系。
事実
CH32X035は48MHz級QingKe RISC-V MCUで、USB Full-Speed Host/Device、USB PD/Type-C、ADCやアナログ周辺、PIOCを統合する。
USB通信を行うためのPHYと、USB Type-C/Power Deliveryで使う機能を同じMCUに持つ。
WCHにはX035だけでなく、V205/V305/H417などUSB High-Speed/USB3へ広がる製品群がある。
一方、V003のようにUSB peripheralを持たない製品でも、コミュニティがsoftware USBを実装している。これはUSBを持たないCH32V003をUSBで書き込むrv003usb bootloaderで扱う。
考察
X035を「48MHzの安いMCU」と比較すると価値を過小評価しやすい。
USB機器、とくにType-C電源制御を伴う製品では、MCU以外に必要だった回路の一部をチップ内へ持ち込める。
具体的には、
- HIDや独自USB device
- USB-C powered gadget
- 小型PD制御機器
- protocol converter
- USB経由で設定する電源/制御機器
と相性がよい。
USB通信とPDは同じコネクタを使うが、論理的には別の機能である。両者を一つの安価なMCUで処理できることがX035の特徴になる。
設計時の注意
「USB PD内蔵」と書かれていても、目的とするsource/sink role、対応する電圧・電力、外付けpower pathの構成は別途確認が必要である。
PD protocolを処理できることと、高電力を直接switchできることは同じではない。