CH32M007/M030/M103はMCUより「モーター・電力制御SoC」に近い
CH32を理解するためのノート群 のモーター/電力制御系列。
事実
CH32M系ではCPUだけでなく、モーターや電力制御に必要な回路が統合されている。
CH32M030では、72MHz級RISC-V MCUに加えて、
- 5〜28V系の高電圧LDO
- N-MOS half-bridge用driverを複数組
- bootstrap関連回路
- OPA
- comparator
- differential current sensing向け機能
- ADC
- USB Full-Speed
- USB PD/Type-C
などを一つのチップへまとめている。
CH32M007もモーター制御向けに高電圧電源、三相駆動、アナログ計測を強く統合した系列である。
公開プロジェクトではM030をUSB-C PD電源制御に使う例もあり、用途はモーターだけに限らない。
考察
M系の本質は「FOCができる高速MCU」ではなく、従来別ICだった機能をまとめている点にある。
典型的なモーター制御基板では、
- MCU
- gate driver
- regulator
- current sense amplifier
- comparator
- PD controller
などが分かれることがある。
M系では設計条件が合えば、このうち複数を削れる。
そのためM030の価値をCPU性能だけで比較すると意味が薄い。比較対象はMCU単体ではなく、電源・駆動・計測を含む回路全体になる。
注意点
統合度が高いほど、そのチップの絶対最大定格、gate drive方式、電流計測方式、PD機能へ設計が強く依存する。
外付けIC構成より部品点数は減るが、別メーカーへ載せ替える自由度は下がる。
これは「安価」と「設計のロックイン」の交換でもある。
関連
BOM視点はCH32はMCU単価より「何個の外付けICを消せるか」で価格を見る。