CH32はMCU単価より「何個の外付けICを消せるか」で価格を見る
CH32を理解するためのノート群 の価格・BOM視点。
事実
2026年9月のLCSC表示価格の一例では、
- CH32V003F4P6: 5個で約0.29ドル、数千個で0.14ドル前後
- CH32X035F8U6: 1個で約0.54ドル、1000個で約0.27ドル
- CH32V317WCU6: 1個で約2.97ドル、約1000個で約1.75ドル
- CH32H417WEU6: 1個で約3.33ドル、約1000個で約2.08ドル
となっている。
価格は在庫・数量・時期で変動するため、これは2026年9月時点のsnapshotとして扱う。
機能面では、
- X035: USB + PD/Type-C
- V317: USB HS PHY + 100M Ethernet PHY
- H417: USB3 PHY + Ethernet PHY + 多数の高速周辺
- M系: gate driver、HV LDO、アナログ計測
など、MCU外部に置くことの多い機能を統合する。
考察
CH32の価格比較で最も危険なのは、
同じFlash/RAM/クロックのMCU同士だけを比べる
ことである。
例えばX035がV003より高くても、USB/PD回路を別ICで置く設計と比べればBOM全体では逆転しうる。
V317も外部Ethernet PHYが不要になるなら、MCU差額だけでなく、
- PHY価格
- PCB面積
- 電源
- 発振回路
- 配線
- 実装点数
の削減を見る必要がある。
M系ではこの傾向がさらに強く、gate driverやcurrent sense amplifierまで比較対象に入る。
ただし統合にはコストもある
統合度の高さは、
- 特定メーカーへの依存
- pin assignment制約
- peripheral errata
- SDK依存
- 調達リスク
も増やす。
単価だけでなく「代替可能性」もBOMの一部と考えた方がよい。
選定時の見方
CH32を比較するときは次の二つの表を作ると分かりやすい。
- MCU単体のCPU/Flash/RAM/単価表
- 製品全体で削除できる外付けIC・受動部品・基板面積の表
CH32の特徴は二つ目で出やすい。